iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入するには、自分で窓口となる金融機関(運営管理機関といいます)を選ぶ必要があります。
取り扱う商品、口座管理手数料、サービスなどは金融機関によって大きく違います。
そこで、今回は、運営管理機関の選び方についてお話したいと思います。
中部地方のiDeCoの現状
2017年7月14日(金)の日本経済新聞によると、中部のiDeCo加入者は、新規7,000件、契約は3割増とのことでした。
三重県庁にブースを置いたり、名古屋市の職員互助会に説明資料を配布したり、企業向けセミナーを開いていたりしているようです。
やっぱり今、iDeCoはブームですね!
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、確定拠出年金法に基づいて平成14年1月より制度運用がスタートした私的年金のことです。
これまでの公的年金や確定給付企業年金は、国や企業などの責任においてその資金を運用してきましたが、確定拠出年金は、自分の持分(年金資産)が明確で、自己の責任において運用商品を選び運用する年金制度です。
iDeCoは、国民年金や厚生年金に上乗せされる制度で、老後の所得確保の一層の充実が可能になります。
iDeCoに加入する経緯は?
銀行に行ってもあまりiDeCoのチラシはなく、正直なところ、こんなにも浸透しているというのには驚きました。
日経新聞によると、やっぱり公務員の方を対象に、直接動いているようですね。
私のお客さまからのお話を聞くと、地銀や信用金庫の担当者の方から、直接勧められていること方も何名かいらっしゃいました。
例えば、
- 所得税が安くなるからとにかく入って!と言われた(医療関係の方)。
- うちの主要銀行だから頼まれて入った(経営者の方)。
- 企業型は大企業しか入れない(※)から、個人型を勧められた(経営者の方)。
金融機関を選べば一人社長でも企業型に加入できます!ご相談ください!
とのお話をよく聞きます。
iDeCoに加入するならネット証券とどっちがいいの?
私たちFPは手数料のことを考えると、どうしてもネット証券を勧めてしまいます。
ご自分でやれる人はネットの方が手数料の面から見て断然お得です。
SBI証券や楽天証券、イオン銀行は(他にもありますが)、毎月の手数料が国民基金連合会等に支払う手数料167円のみで、金融機関の費用は0円で利用できます。
一方、中部の地銀の手数料は472円から480円です。
毎月300円以上の開きが出てきます。
公務員の方であれば、MAX12,000円しかできないので、ネット証券の方が、何もしなくても手数料だけで、毎月2.5%手元に残ることになりますね。
確定拠出年金はスーパーみたいなもの
確定拠出年金の仕組って、とっても複雑です。
加入者さんが選ばないといけないのが、銀行やネット証券などiDeCoを始めるための窓口になる「運営管理機関(金融機関)」です。
「国民年金基金連合会」が、iDeCoの取りまとめをしています。国民年金基金連合会の指示で、信託銀行や、記録関連運営機関も委託されて手続きをしています。
「商品提供機関」によって用意された商品を、私たちが売買して、お金を増やしていきます。
難しいですよね?
なので、私はスーパーみたいなものですよって説明しています。
「運営管理機関」が「スーパー」で、「国民年金基金連合会」が「市場」で、「商品提供機関」が「農家」です。
農家は、市場に商品を納め、スーパーは市場から商品を仕入れます。
お客さんは、商品をスーパーで買いますよね?
スーパー選びはどんな視点からしますか?
- 便利なところ。
- 安いところ。
- 商品がいいところ。
- サービスがいいところ。
- 家から近いところ。
いろいろな視点から選べます。
そう思うと、選び方ってわかりやすいですよね?
1円でも安く買いたければ、遠くても安いスーパーを探しませんか?
便利なところが良ければ、少々高くてもそこ行きますよね?
商品がよくて、手数料以上のパフォーマンスが出れば、手数料は関係なくなりますよね?
私の母はもう60歳を超えていますのでiDeCoをできませんが、インターネットもうまく使えないし、第一覚える気持ちがないので、iDeCoができたとしても、きっと便利なところを選ぶと思います。
私は、安い方がいいのでネット証券を選びます。
運営管理機関(金融機関)選びのポイント
その人にとって、使い勝手がいい方がいいという観点で選ぶことがいいですね。
働いている方でしたら、所得税の減額の恩恵を得ることはできます。
いくら手数料が安いといっても、使いこなせなかったら意味がありません。
iDeCoをやらないよりは、やった方がいいと考えているので、ご自分のペースで、まずは始めてみませんか?